「打ち抜かれた音楽6 ZAZEN BOYS」
どうもTenohilamp(@Tenohilamp)です。
特に衝撃を受けたバンドのことを、緩く話していく自己紹介企画。
6回目の今回は、ZAZEN BOYS。
やっていることは大分マニアックだと思うけれど、
人気とかを見ると、微妙なラインだと思っている。
ZAZEN BOYS
向井秀徳(Vo/Gt/Key)
吉兼聡(Gt/Others)
松下敦(Dr)
吉田一郎(Ba)
現在でも、邦楽ロック界隈に多大な影響力を及ぼしている
Number Girlを解散した後、向井秀徳が結成したバンド。
変拍子やブレイクを多用し、初見殺しの異名も聞く。
メンバー全員演奏スキルが高い上、相当練習していると思われ、
何故演奏が合うのかさっぱり分からないアレンジを、
合図なしでピッタリ合わせてくる。
歌詞の世界観も独特で、
「繰り返される諸行無常 蘇る性的衝動」のフレーズに代表されるように、
複数の曲で同じ言葉が繰り返し使われている。
何かの雑誌で見たのだが、向井曰く、「繰り返し」自体が好きらしい。
独特といえば、メンバー紹介も独特。
敢えて調べないと、ギターは「カシオメン」としか覚えない。
そして、どれだけ会場が広かろうが、メンバーの距離間が近い。
精神的な話ではない、物理的に。
因みにNumber Girlはこちら。
女性ギタリストで田淵ひさ子に憧れてという人が結構いるみたいだけれど、納得の恰好良さ。
■出会い、ハマったきっかけ
かつて、大阪でCOUNTDOWN JAPANが開催されていた時代、
そこで見たのが出会い。
全くの初見だったので、
何が起こっているのかさっぱり分からなかったのを覚えている。
Number Girlも知らなかったので、歌い方も相当衝撃だった。
そこから先輩にCDを借りたり、
公式HPで配信していたライブ音源を聴いたりしていた。
ギターの単音フレーズが妙に耳に残るし、
あまりにも綺麗にブレイクが合うので、
それ自体が強烈なグルーブとなって中毒になる。
ライブを見に行く度に二度と行かないと思う程、耳に悪い音なのだが、
気が付いたら一番ライブを見に行っているバンドのような気がする。
何より良いところは、
同じ曲でも時期によってアレンジがどんどん変わっていくこと。
また、落語家の立川志楽とのツーマンという
意味不明な企画を立てたり(落語も好きなので最高のツーマンだった)、
そのライブのアンコールで「安眠棒」を全パート口でやるという
ぶっ飛んだパフォーマンスを披露したり(こんな感じだった)、
最近では「KIMOCHI」をメンバーに歌わせるなど、
度々予想外のことをやり始めるのも魅力。
■影響を受けた部分
独特なコードの使い方、
変拍子の組み込みがアクセントになること、
リズム隊が恰好良ければそれだけで成り立つこと、
同じ曲でもアレンジを変えることで長く新鮮に楽しめること
などなど、色々ある。
あとは、「立場が人を育てる」という言葉の実例も見せてもらった。
ベースは最初、日向秀和が担当していたが、途中で吉田一郎に変わった。
変わった当初は前の方が良かったという声が多かったが、
数年すると化物じみたベーシストへ変貌を遂げていき、
今のZAZEN BOYSには無くてはならないベーシストになっている。
■好きな5曲
「Fender Telecaster」
5月にあった野音でのライブではアレンジが全く違うものになっており、
鋭さと柔らかさが自然な形で同居した曲になっていた。
特にドラムのアレンジが凄い良かった。
向井秀徳の裏声での歌い方が好きなのもあって、最近熱い曲。
「SUGAR MAN」
アレンジの違いが一番楽しめる曲ではないかと思う。
最初からよく分からないアレンジだったのだが、
ライブでは何故演奏が合うのか本当に分からない。
最近では、またアレンジが変わっているし。
「I Don’t Wanna Be With You」
原曲だとギターはなく、カシオメンはタイミングよくサンプラーを押す係の人だったが、
公式HPで配信されている最近のライブ音源のアレンジだと
ギターが入って最高に恰好良くなっている。
ベースの音が重い。吉田一郎ならでは。
「Daruma」
全パート凄いし、アレンジも意味不明だが、
何よりベースにぶっ飛ばされる曲。
ギターの高速カッティングも凄く恰好良い。
しかし、緊張感の中のギャグ。シュールで楽しい。
「Honnoji」
まだ「ZAZEN BOYS4」が発表される前、
ライブで新曲として聞いたのが最初だけれど、
体調が良くなかったこともあって、最初は拷問のようだと感じた。
エンドレスで続きそうなこれはいつ終わるのかと。
それが今ではすっかり中毒者である。
ギターのフレーズが頭の中を回って仕方ない。
今年はそろそろ新作が出るのではないかという話があるので、発表も楽しみだし、
それが後からどう変化していくのかも楽しみにしている。
それでは、今回はこの辺りで。
また、次回お会いできることを願って。